紛争の内容
ご依頼者様は製造業を営む会社でしたが、元従業員から、セクハラやパワハラを理由としておよそ500万円の損害賠償請求を受けていました。
当事務所が交渉段階でご依頼を受け、相手方と交渉を進めることになりました。
交渉・調停・訴訟等の経過
相手方は、在職当時の上司によるセクハラやパワハラを理由としておよそ500万円の支払を求める損害賠償請求を行っていました。
ハラスメントをしたとされる方は、相手方の主張とは異なることを話されていましたし、相手の主張には客観的な証拠がないと考えられましたので、当方からは、それらを内容とする反論の書面を提出しました。
その後、相手方の態度が軟化し、請求額についても減額を認める旨を主張したため、主に金額について交渉を進めました。
本事例の結末
ご依頼者様としても、ハラスメントを徹底的に争って訴訟等になるよりは、交渉で穏便に解決したいというご意向でしたので、こちらが支払う金額について相手方と協議を重ねました。
当初、相手方は、減額したうえでおよそ200万円の請求を主張していました。
これに対し、当方は、訴訟等によれば相手方の主張が困難と見込まれることや交渉でのメリットなどを主張し、金額の減額について交渉を続けました。
その結果、相手方も態度を軟化させ、100万円という金額で合意を成立させることができました。
本事例に学ぶこと
当初、非常に大きな金額を請求された場合でも、相手の主張をよく検討し、反論できることがあれば反論することで、相手も交渉での解決を意識して態度を軟化させ、当初の請求額より大幅に減額したこちらに有利な内容で合意を成立させることができることを学びました。
弁護士 権田健一郎